レアストーンズ
世界の宝石のお話
スリランカ
★スリランカの宝石★
インド洋に浮かぶ面積約6万5千6百K㎡(日本の約五分の一)の小さな島国で以前はセイロンと呼ばれていた国がスリランカです。
紅茶とゴムが主産業なのですが、スリランカと言えばなんと言っても宝石の産地として有名です。
島全体が宝石でできていてどこを掘っても宝石が出てくるような錯覚さえするくらいですが、現にダイヤモンド、エメラルド、オパール以外の殆どの宝石を多く産出しています。
主に多彩なカラーの
サファイアルビーキャッツアイアレキサンドライトスピネルガーネット類等は世界でも有数の産出国です。
ところが残念なことに世界で最高グレードの石となると一般宝石ではキャッツアイ以外に見当たらないのです。
例えばブルーサファイアとルビーは全般に明るくて良いのですが、色が淡くどうしてもミャンマー産のロイヤルブルーサファイアやピジョンブラッドルビーには及ばないのです。
(たまたま最近は明るくて淡い石が流行していますが)

しかし、レアストーン(稀少石)はそうではありません。スリランカは一般宝石だけでなくレアストーンも多くの種類の石が採れ世界最高品質と言えるもの(勿論ここでしか採れない石も多いので)も色々あるのです。
それではどの様な石があるのでしょう。
まず最初に取り挙げられるべきスリランカ産レアストーンはやはり
ターフェアイト(Mg3Al8BeO16 硬度8~8.5)でしょう。
1945年にターフェ伯爵が発見して以来現在まで世界で最も稀少な宝石として有名です。

バイオレットスピネルに似たちょっと暗い感じの色調のものが多いのですが、中にはライラックピンクでテリも良くクンツァイトに似た明るくて綺麗な石も有ります。
ターフェアイトはレアストーンの中でも非常に高価で取引されますから、産地ではスピネルの中に紛れ込んでいないか必死で探しているらしいのですが、何せ極めて稀少なものですからなかなか見つからないようです。
スリランカの代表的なレアストーンの一つと言えるものに
シンハライト(MgAlBO4 硬度6.5)が有ります。石名はサンスクリット語で昔スリランカをシンハリと呼んでいたことに由来します。
新鉱物だということが解ったのは1952年と以外に最近で、それまでは茶色のペリドットだと思われていました。

色は黄褐色から茶褐色、緑褐色というように茶色系で地味なものが多いのですがテリはそこそこ有ります。
又、この石の無色に近いものはさらに稀でテリも強くなり非常に美しい宝石です。
シンハライトはミャンマー等でもごく稀に産出するのですが、宝石として通用しているものは殆どスリランカ産です。
次は
コーネルピン(コルネルブ石 Mg3Al6(SI,Al,B)521(OH) 硬度6~7)です。
この石は100年以上前から知られており日本にも古くから入ってきていますので、お年を召した方の中には名前くらいはご存じの方がおられるかも知れません。

比較的安価なシャトヤンシーの出るコーネルピンキャッツアイが高価なクリソベリルキャッツアイの代用品になった可能性もあります。
しかし稀産であることは今も昔も変わりません。
色は少し陰りのある緑色から暗緑色、緑褐色とこれも地味な感じの石が多いようです。この落ち着いた色を好む方もおられます。
エメラルドグリーンの石も採れると記載されている書籍が有りますが実物を見たことがありませんので何とも言えません。
スリランカでは結構有名なのですが日本では全然馴染みのない石で
サファーリン((Mg,Al)8(Al,Si)620)という石が採れます。
稀産な上に宝石質では大粒のものが無く、カットしてもせいぜい1カラットまでというものです。
しかもブルー系の石なのですが殆どが色の暗いブルースピネルのようで余り冴えません。
ごく稀に明るいブルーサファイアの様な石も採れるようですが、いずれにしてもこれこそマニア向けの石と言えるでしょう。
どういう訳か価格は高価なのです。
以外に思われるかも知れませんが
ブラウントルマリンドラバイト)はレアストーンになります。
茶色で余り魅力がないのでカットされない為、ということではなく稀産だからなのです。
他の国でも産出するのですが大粒で宝石質となるとスリランカ産でしょう。

結構綺麗な石で珍しいのですが、価格は何と同じ大きさのグリーントルマリンより安いのです。どちらかというとマニア向けの石になるのでしょうか。
ここで少し毛色の違った宝石のお話をさせていただきます。それは
エカナイト(ThCa2Si820 硬度5~6)という石です。
この石も歴史は浅く1953年にスリランカのラトナプラ鉱区で発見されました。
どこが変わっているかといいますと、この石にはウランやトリウムという放射性物質が多く含まれているということです。

日本人としては放射性物質と聞くだけで敬遠したくなりますが、この石はそれほど神経質になる必要は無いということです。
しかし、指輪等長時間身に着ける事になる装飾品には利用しない方が良いようです。

色は緑褐色でコーネルピンに似ていますが透明感やテリはやや劣ります。
十字スターの出る石も有ります。エカナイトは非常に稀産で、又そのユニークさから一時学者やマニアが必死で探していた時期が有りかなり高価でしたが最近はそれほどでもありません。
スリランカで産出するレアストーンは他に、多彩な
スキャポライト、透明なシリマナイトジルコンアレキサンドライト・キャッツアイカラーチェンジガーネットエンスタータイトダンビュライト、サファイアより美しいブルーのコバルト・ブルースピネル等々と切りがありません。

     
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