レアストーンズ
世界の宝石のお話
メキシコ
★メキシコの宝石★
北アメリカ大陸の南部に位置し、面積が約195万8千K㎡(日本の5倍強)もあるのに非常に広大なUSAに隣接している為に小さく感じる国がメキシコです。
西暦1845年以前までは現在の国土の倍の面積なのでしたが、3年ほど続いた対米戦争に敗れこの年に国土の約半分をUSAに取られたという苦い歴史がある国です。
現在USAのカリフォルニア、アリゾナ、テキサス、ニューメキシコの各州はそれまではメキシコの領土だったのです。

又、古くはマヤ、トルテカ、アステカ等の文化が栄えたことで有名です。
産業としては豊富な地下資源により鉱工業が発展しています。

メキシコで採れる代表的な一般宝石は石好きの方でなくとも良くご存知なメキシコオパールです。火山の溶岩の中にできており透明感の良い無色から明るいオレンジ色や赤色の地に生き生きとした幻想的で美しい七色の遊色効果の有るオパールで主にハリスコ州のマグダレーナという所で産出します。
通常宝石として流通しているオパールはこのメキシコオパールとホワイトやブラック等のオーストラリアオパールに二分されます。
そしてこの2種類のオパールは形成の条件の違いから見ただけでどちらの国の産出のものか判るほど質感が違います。
鉱物としてのオパール(蛋白石 SiO
2・NH2O 硬度5.5~6.5)は地球上にたくさん有るのですが、宝石として利用できる美しい遊色効果の出るものはかなり少なくプレシャス・オパールと呼ばれています。
又、遊色効果の無いものをコモン・オパールといいます。
メキシコで産出するコモン・オパールには透明で非常に明るくて美しいオレンジ色で充分宝石にできるものも有り
ファイヤーオパールと呼ばれることもあります。
(宝石にできるコモン・オパールはプレシャス・オパールに分類される場合があり、又、ファイヤーは遊色、ファイヤーオパールはメキシコオパールそのものを指す場合もあります。)

宝石にできるコモン・オパールはメキシコ以外ではペルー産のグリーンやブルーのものが有るくらいでオーストラリアでは殆ど採れません。
独特の魅力が有り美しく高価なメキシコオパールですがオーストラリアオパール特にブラックオパールよりも含まれている水分の量が多い為に乾燥に弱いという欠点が有りますので注意が必要です。

その他メキシコで採れる一般宝石としてはグアナフアト州の明るくて透明感の良い紫色のアメジスト、品質はあまり良くないのですがソノラ州のトルコ石、さらにンツァイトスフェーン等を挙げることができます。
メキシコ産のレアストーンには非常に話題になった宝石が有ります。
それは10年以上前にソノラ州で発見された虹色に輝くガーネットで
レインボーガーネットと呼ばれているものです。ガーネットグループの中のアンドラダイト(灰鉄柘榴石 硬度6.5)の変種で、薄い双晶の成層組織に光が通過する時に起こるイリデッセンス(光の干渉現象)に因り虹色を帯びていると考えられているものでイリデッセント・ガーネットと呼ぶべきかもしれません。
表面を研磨すると褐色の地にブラックオパールに似た七色に輝く美しい宝石になるものが有ります。
残念ながら宝石質原石の産出量が極めて少なく非常に高価で最近は殆ど見かけることがありません。
しかし、2004年に日本の奈良県吉野郡天川村で全く同様のレインボーガーネットが発見され原石やカットされたルースが流通しています。

さらにコアウイラ州では同じガーネットグループのグロッシュラーライト(灰礬柘榴石 硬度7)でピンクからラズベリー色をしたローゼライトという石が採れます。
とても鮮やかで美しい色をした結晶が採れるのですが、残念ながら透明感が悪いだけでなく大きな結晶の多くは中心が黒くなっていますのでカット石に向くものは殆ど有りません。
形の良い結晶で産出しますから鉱物標本としては見栄えがし鉱物コレクターには有名です。

サン・ルイス・ポトシ州ではこれも鉱物コレクターは良くご存知な石ですがダンビュライト(ダンブライト ダンブリ石 硬度7)が採れます。
この産地のダンビュライトは透明感の良い無色から淡いピンク色のもので大粒の結晶も採れます。
比較的丈夫な石でテリの良い綺麗なルースになるのですが、どういう訳か殆どカットされません。
この石でカットされるのは黄色や茶色のスリランカ産だけです。

その他メキシコで採れるレアストーンには、イエローからゴールデン色の透明なラブラドライトスファレライトキャシテライトスミソナイトエピドート等があります。

     
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