レアストーンズ
世界の宝石のお話
アフガニスタン
★アフガニスタンの宝石★
アフガニスタンはパキスタン、ロシア、イラン等に囲まれた海に面していない内陸国です。
面積は64万7497K㎡(日本の1.7倍強)で、農業牧畜が主な伝統的産業国です。
工業用の鉱物資源は種類、量共に乏しく目立ったものは有りません。
しかし宝石や鉱物標本となるとこの国独特のものが産出するのです。

アフガニスタンで採れる石で最も有名なものはやはりラピス・ラズリ(瑠璃硬度5~5.5)でしょう。
日本でも古くから非常に馴染みの有る宝石で奈良の正倉院宝庫にラピスを使った装飾品が納めらているほどです。
西洋ではさらに昔紀元前の時代から宝石としてだけでなく化粧品や顔料等として利用されてきました。
ラピスは他の国(タジキスタンやチリ、USA等)でも産出するのですがアフガニタンのバダクシャンに在るサレサング地区で採れる石は世界でも最高品質のものなのです。
かなり良質のカット石でもそれほど高価ではありませんので手軽ですし、トルコ石と共に12月の誕生石になっていますから需要が多く日本にも大量に輸入されています。
そして日本に入って来ているラピスの殆どがアフガニスタン産と思われます。
ラピスはラジュライト(青金石)という鉱物を主成分にアウイン(藍宝石)、ソーダライト(方ソーダ石)、ノーゼライト(黝方石)の4種の鉱物が混合した岩石で単独の鉱物ではないとされています。
しかし、結晶している場合があるため単独の鉱物だとする専門家もおられます。
どちらの説が正しいか判らないのですが、単独鉱物とする場合はラピス・ラズリは俗称でラジュライトが正式名ということになります。
そしてどのようなラピスが最高品質なのかということでも説が分かれます。
ラピスにはよくパイライト(黄鉄鉱)の結晶インクルージョンが有り、これがこの石の特徴になっています。
このパイライトが斑の無い群青色のラピスに細かく美しく散りばめられ、良く晴れた夜の星空を思わせる様に見えるものが最高とされています。
白いカルサイト(方解石)が雲の様に入っていることも有り面白いのですが、評価としては極端に落ちてしまいます。
しかし、全く斑もインクルージョンも無い完全に均質な群青色のラピスが最高だとする説も有り、このての石は意外に稀少で高価です。

     
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アフガニスタンではヌリスタンという地域を中心に良質のトルマリン(エルバイトリチア電気石硬度7~7.5)が採れます。
トルマリンはブラジル産が特に有名でその他世界の各地で産出するごく一般的な宝石です。
しかし、グリーン系やブルー(インディコライ ト)のトルマリンは一般的に色が濃すぎ暗い石が多い為、宝石にできるような良質の原石が大量に採れると言う訳ではありません。その点アフガニスタン産のトルマリンは全般的に色が淡く明るい石が多く、中にはパライバトルマリンとまではゆきませんがかなり美しい石が有ります。
価格はそれほど高価ではありませんが、色が明るくて透明感の良い大粒のインディコライトだけは結構稀少で高価です。
ヌリスタンでは
スポージュメン特にピンク色のクンツァイトも採れます。この産地のクンツァイトは色、透明感共にブラジル産に匹敵するほどの高品質なものです。
クンツァイトは原石をカットして宝石にすると全くどこの産地のものか判らなくなりますので、日本の宝石店で売られている石にもアフガニスタン産が混じっているはずです。
アフガニスタンでは鉱物ファンには馴染みの深い母岩付の
ルビーがジェグラレックという所で採れます。
ルビーの産地で有名なミャンマーやスリランカ等で産出する原石は岩石が風化してできた漂砂鉱床から出ることが多いために母岩を伴うことはありませんし、結晶面もシャープに出ていません。
カット用原石としては問題無いのですが鉱物標本や観賞石としては面白くありません。
その点この産地のものは明るくて濃い赤のルビーが白い母岩に結晶したまま採れますのでとても見栄えがするのです。
ただ、色の良いルビーなのですが透明感の良いものが少なく、余りカット石には向かない為に宝石用としては有名ではないのです。
しかし、ごく稀にカットするとミャンマー産と間違えるのではないかと思われるほどの高品質な結晶も有ります。
その他アフガニスタンではパンジシールという渓谷で比較的大きいサイズのしかもコロンビア産に勝るとも劣らない高品質な
エメラルドが採れるのですが、かなり割高感が有る為日本では殆ど流通していません。
又、
アクアマリンスピネルも産出しています。
しかし、残念なことですが鉱物そのものが稀産なレアストーンは殆ど採れないようでソーダライトの変種の
ハックマナイトアフガナイトくらいしか目にすることが有りません。

     
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