レアストーンズ
宝石雑学教室
アンダリュサイト・カイヤナイト・シリマナイト
★アンダリュサイト・カイヤナイト・シリマナイト★
アンダリュサイトとカイヤナイトとシリマナイト、この三つ石は原石もカット石も見かけは全く違うのですが、化学組成が三つとも(Al2SiO5)でなんと同じ石なのです。
この様に化学組成が同じで、違った結晶構造をもち、物理的性質が異なる結晶質どうしの関係を、「同質異像」といいます。
ダイアモンドと石墨の関係も同じです。
これとは逆にガーネットグループのように、化学組成が似ているのですが同じではなく、結晶構造が同じという関係を「類質同像」といいます。

アンダリュサイト(紅柱石 硬度7.5)は、石を見る方向(角度)によって色が違って見える多色性の代表的な宝石として、宝石の教科書等によく採り上げられています。

 
アンダリュサイト原石 オンラインショップ アンダリュサイト

色調は緑色、褐色から赤褐色の石ですが透明で大きな結晶は稀少で、昔からコレクターに親しまれていました。
強い多色性のために、変色効果のアレキサンドライトと見間違えることがあり、又価格もアレキサンドライトに比べると極端に安いのでプアーズアレキ(貧乏アレキ)と言うあだ名が有るくらいです。
しかし、この石の多色性はとても楽しく、リング等に加工すると不思議な魅力を感じ取って頂く事ができるのです。
カイヤナイト(藍晶石 硬度4~7.5[方向による硬度差])は、鉱物ファンの方なら必ずご存じの石ですが、カット石にされることは稀で宝石市場にあまり出る事は有りません。

 
カイヤナイト原石   オンラインショップ カイヤナイト

この石の特徴は結晶軸方向で硬度差が著しい(主軸方向4~5側軸方向6~7.5)ことです。
解りやすく言いますと縦と横で硬度が違うと言うことです。そのため二硬石という和名も有ります。

色は綺麗なブルーがほとんどですが、透明な結晶が稀で、劈開性が強いためにカットが困難等の理由により稀少石となります。
濃いブルーで透明のカット石は、この石にしか無い独特の色と輝きが有りとても魅力的な宝石です。

シリマナイト(珪線石 硬度6.5~7.5)は、アンダリュサイトやカイヤナイトとは違い宝石店でよく目にする事が有ります。

 
シリマナイト原石   オンラインショップ シリマナイト

数年前からスリランカ産やインド産の猫目の出る石がシリマナイトキャツアイとして日本に輸入される様になったためです。
当初は猫目がはっきりしている事や珍しさからかなり高価でしたが、最近ではけっこう出回るようになり安くなっています。

色は灰色味を帯びた白色から黒色の石が多い様です。
もともとシリマナイトは繊維状の塊状で結晶している場合が殆どですから猫目が出やすい石といえます。
又、この石の繊維状の塊状石を繊維(Fiber)から(Fibrolite)フィブロライトと呼ばれている場合が有ります。

ごく稀に繊維状ではなく透明の柱状結晶で産出する事が有り、これをカットすると非常にテリの良い美しい宝石になります。
色はライトブルー、ダークオリーブ、無色等です。
ちょっとおかしな話ですが、この透明石の方を産地国スリランカでは逆にフィブロライトと呼んでいますので多少混乱しています。

以上の三つの宝石を並べて見ると、同じ成分でできた石とはとても思えないほどそれぞれが個性的で独特の魅力を持っています。
どれも素晴らしい宝石なのです。