日本から約8,000q南方の南半球にあり大陸全部が一つの国家という広大な国がオーストラリアです。面積が日本の20倍以上もあるのに人口は8分の1以下で、狭くて窮屈な思いをしている日本人にとっては羨ましい限りの国です。最近は新婚旅行で行かれる方が増えているだけでなく、高校の修学旅行先にまでなっている様ですからオーストラリアをご存知の方は多いと思います。
一度でも行かれたことがある方はお気付きになられたと思いますが主要都市特にシドニーの中心部を歩いてみると、いたるところにオパール専門の店が有ります。日本語で書かれている看板も多く、どれくらいの店舗数が有るのか判りませんが喫茶店の数よりはるかに多いのではないでしょうか。ところが普通の宝石店は意外に少ないのです。
又、普通の宝石店では必ずと言って良いほどピンクダイヤモンドのルースやジュエリーを販売しています。この様にオーストラリアと言えばオパール、そしてピンクダイヤモンドで世界最高の品質と産出量を誇ります。もう一つ世界で一番多く産出するものにサファイヤが有るのですが、この国のブルーサファイヤは暗緑色を帯びた暗いインキッシュブルーのものが多く余り魅力的とはいえません。殆どの原石がタイに送られ、熱処理によってグリ−ン味を取り除きカットされ出荷さています。その他にも上質のクリソプレーズが採れることでも有名でオーストラリア翡翠という誤称で呼ばれることがあります。
それではオーストラリアのレアストーンにはどのようなものがあるのでしょうか。 まず、この国で採れる数種類のオパール(蛋白石 SiO2・nH2O硬度5.5〜6.5)の中に一つ有ります。クイーンズランド州のヨワという所で採れるボルダーオパールの一種でヨワ・マトリックスというものです。直径数pの塊状褐鉄鉱の内部の隙間に遊色効果の強い綺麗なオパールができているもので、切断するとちょうど木の実にそっくりなところからヨワ・ナッツとも呼ばれています。数oの厚みにスライスしたものは母岩とのコントラストや模様が芸術的で普通のボルダーオパールとは違った美しさがありペンダントトップ等に最適なのですが、どういう訳か日本では全く目にすることがありません。
又、オーストラリアではダイヤモンドが大量に採れるといってもその殆どが宝石にはならない工業用です。僅かに採れるピンク系のカラーダイヤもコニャックダイヤやシャンペンダイヤと呼ばれるブラウン味のあるものなのです。全くブラウン味がなく純粋で濃いピンクダイヤは非常に稀でレアジェムとなるのです。
サファイヤにもレアストーンと呼べるものがあります。それは一つの石でブルーとイエローに色が分かれたバイカラーサファイヤです。
バイカラーサファイヤは他の国でも採れることがあるのですが、カットに値するものは殆どありません。この国のものは色の境目がはっきりした明るく透明感の良いものが有り魅力的な宝石です。 その他にオーストラリアでは鉱物そのものが稀産であったり、又、殆どカットされない為にレアストーンとなるものがあります。
それはダトーライト、プレーナイト、シェーライト、キャシテライト、ガスペアイト、ダイオプサイド、エピドート、ペタライト等です。ところがどういう訳かこれらのレアストーンで日本に入ってくるものは一部を除き殆どがオーストラリア以外の国で産出したものばかりです。同種の石でも産地により微妙に違いますから残念です。
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